◆連続鋳造法を用いたロータス金属の作製方法の確立

 

ロータス型ポーラス金属の量産化技術として新たに提案された連続鋳造法によるロータス型ポーラス金属の作製方法および気孔率と気孔形態の制御方法を確立することを目的として,図1に示した連続鋳造装置を用いて加圧水素ガス雰囲気中でロータス型ポーラス銅の作製を行っています.連続鋳造法を用いることによって,図2で見られるように,均一に一方向に伸びた気孔を有する長尺なロータス型ポーラス銅の作製が可能となりました.雰囲気ガス圧力および引出速度がロータス型ポーラス銅の気孔率,平均気孔径,気孔成長方向,スキン層の厚さに及ぼす影響を調べて,これらを凝固理論に基づいて考察し,気孔生成および成長過程には引出速度および雰囲気ガス圧力が重要な役割を果たしていることが明らかになりました.銅の他に,アルミニウム合金,マグネシウムや炭素鋼のロータス型ポーラス金属の作製を行っています.

 

 

[1]J.S. Park, S.K. Hyun, S. Suzuki and H. Nakajima
Effect of transference velocity and hydrogen pressure on porosity and pore morphology of lotus-type porous copper fabricated by a continuous casting technique.
Acta Materialia Vol. 55, (2007) pp. 5646–5654.