◆連続帯溶融法によるロータス金属の作製方法の確立

 

ロータス型ポーラス金属は一方向凝固法により作製される。一方向凝固を行わせる手法としてはいくつかの方法がある。連続帯溶融法は試料の一部を高周波コイルにより加熱し、溶融帯を一方向に移動させる方法である。この方法では、凝固速度を一定に制御することができるため、熱伝導度の悪い材料(ステンレス鋼など)や均質な凝固が必要となる材料(金属間化合物など)でもロータス化することができる。この方法によって、我々の研究室ではロータス型ポーラスステンレス鋼やロータス型NiTiの作製に成功している。

 

図:連続帯溶融法の原理とこの方法で作製したロータス型ポーラスステンレス鋼

 

[1]T. Ikeda, T. Aoki and H. Nakajima
Fabrication of Lotus-type Porous Stainless Steel by Continuous Zone Melting Technique and Mechanical Property

Metallurgical and Materials Transactions; A, 36A, (2005) 77-86.