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山口研究室

- 分子システム創成化学研究分野 - 

未知の生命情報を得るための新しい分子システムの創造

 AIなどのデータサイエンスの発展に伴い、生命システムに関わる大規模な情報(ビッグデータ)が、ライフサイエンスや医療、バイオ産業に利活用されています。そこで、私達の研究室では、有機合成化学を使って、これまでに獲得できなかった未知の生命情報を得るための新しい分子システムを創り出すことを目的として研究を行っています。

 望みの機能を有する全く新しい合成分子を創出して、生体分子や細胞を制御するシステムや可視化するシステムを開発し、世界中で誰も得ることが出来なかったデータを取得しています。また、その過程で、生体分子や細胞を操作するための「分子技術」を体系化・拡張し、生命制御化学の学理の探究を行っています。

 開発した分子システムは、再生医療や創薬、診断、ドラックデリバリーといった医療分野から、有用物質生産やバイオセンサーなどの食料・環境分野までの幅広い課題を解決するプラットフォーム技術として、国内外の共同研究者と一緒に応用研究を行っています。

ワクワクとドキドキの研究室生活が待っています!

 研究を通じて、学生の皆さんには合成化学や生命化学の知識や手技だけでなく、「課題解決のためのメソッド」を身に付けてほしいと考えて教育をしています。研究室では、課題の背景要因や既存の解決法の長短を調査した上で、課題解決の新しい方法の開発に向けた「仮説」を立て、実験を通じてその真偽を明らかにしていきます。日々の声掛けやディスカッションを通じて、自分一人でこれらの作業を着実に行えるように指導します。そうやって身に付ける課題解決能力は、卒業後にどのような分野に進んだとしても役に立ちます。また、何より、仮説の妥当性を示す結果を得た時の「喜び」や、全く予想もしなかった結果を見た時の「驚き」など、「化学」を使って自分で考えたことを試す実験のおかげで、研究室生活はワクワクとドキドキの連続です。「ほらね、予想通りでしょ」「えー、そんなことになるの」と、みんなで日々楽しく研究している様子を是非見学に来て下さい。