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これまでに合成したDNAと相互作用する分子を紹介します。
1) DNAをアルキル化する分子(インターカレーター)
2) バルジ、ミスマッチ塩基対に結合する分子
3) DNAを貼り合わせる分子 ( DNA分子糊 )
4) 核酸特異構造に結合する蛍光分子プローブ
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DNAをアルキル化する分子 (インターカレーター) |
抗生物質カプリマイシンを基にDNAのアルキル化に必須の構造を抽出した分子です。 もちろん、光学活性体で合成しています。 |

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この化合物のエナンチオマーは、ミスマッチ塩基対認識研究のきっかけとなりました。(Angew. Chem. Int. Ed. 1999, 38, 3375-3381) |

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さらにDNAのアルキル化能を高めた分子(4種類全てのエナンチオマーを合成しています)。(J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 5695-5702)

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バルジ、ミスマッチ塩基対に結合する分子 |
1、グアニンバルジを認識・結合する分子 ( 2-acylamino-1,8-naphthyridine ) |

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ナフチリジン部位がグアニン塩基と相補的な水素結合を形成することにより、グアニンバルジを認識します。(J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 2172-2177) |
2、G-G ミスマッチ塩基対を認識・結合する分子 ( naphthyridine dimer ) |


グアニン塩基を認識する2つのナフチリジン部位により、DNA中のG-Gミスマッチ塩基対を認識します。(Nat. Biotechnol. 2001, 19, 51-55) |
3、C-C ミスマッチ塩基対を認識・結合する分子 ( aminonaphthyridine dimer ) |


シトシン塩基を認識する2つのアミノナフチリジン部位により、DNA中のC-Cミスマッチ塩基対を認識します。(J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 557-562) |
4、CAG/CAG配列を認識・結合する分子 ( NA ) |


グアニン塩基を認識するナフチリジン部位とアデニン塩基を認識するアザキノロンからなるヘテロダイマー型の分子です。G-C塩基対に囲まれたA-Aミスマッチ ( CAG/CAG 配列 ) を認識します。( Nat. Chem. Biol. 2005, 1, 39-43. )

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DNAを貼り合わせる分子 ( DNA分子糊 ) |
1、DNA分子糊 ( NCD: Naphthyridine Carbamate dimmer ) |


G-Gミスマッチ塩基対を含むDNAに選択的に結合するミスマッチ結合リガンド。その結合にともなう複合体の安定化能により、一本鎖DNAを接着させ二本鎖を形成させる「分子糊」として働きます。 ( Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 5623-5626. ) |
2、熱分解性DNA分子糊 ( TD ) |


熱分解性を有するDNA分子糊。熱分解性があるため一度接着したDNAを熱によって再び解離させることができます。 ( ChemBioChem 2007, 8, 483-485. ) |
3、光応答性DNA分子糊 ( NCDA ) |


フォトクロミック分子であるアゾベンゼンを骨格に導入した光応答性DNA分子糊です。外部刺激である光を照射することにより、DNAの一本鎖/二本鎖構造変換を可逆的に制御することができます。 ( J. Am. Chem. Soc. 2007, 129, 11898-11899. )
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核酸特異構造に結合する蛍光分子プローブ |
1、蛍光性シトシンバルジ結合分子 ( DANP ) |


DNAのシトシンバルジ構造に特異的に結合し特徴的な蛍光を発する分子。この特徴的な蛍光を使ってPCRの進行をモニターすることが可能になりました。 ( Bioorg. Med. Chem. 2005, 13, 4507-4512. )
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2、リガンド-RNA相互作用を調べる蛍光指示薬 ( X2S ) |


RNAの特異構造(バルジ、ループ)への結合にともない消光される分子。この蛍光特性はリガンド-RNA相互作用を調べるディスプレイスメントアッセイに用いることができます。 ( J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 3660-3661. )

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