1.ナノテクノロジーの現状
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ナノテクノロジーは新たな産業革命を起こす最重要科学技術として、世界で激しい競争が始まっている。ここで日本がテクノロジーにおいて少しでも遅れをとることは、日本の将来に致命的な打撃を与えることになる。
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ナノテクノロジーは、ナノメートルのスケールで原子、分子を操作し、物質の構造と配列を制御することにより、ナノサイズ特有の物質特性を利用して新しい機能、優れた特性を発現させる技術である。
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ナノテクノロジーによって、電子工学、材料、化学、機械, 生命科学などの領域において、常識を越えた新たな知見や新素子、新物質などが次々と見いだされつつあり、新しい産業革命を起こすことが期待されている。
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科学技術基本計画で指定された重点4分野(ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料)の1つであり, 国として重点的・集中的に進めるべき最重要科学技術分野である。
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「ライフサイエンス、情報通信、環境, エネルギー」の研究推進と諸問題の解決に必要な"基幹科学技術"である。 |
2. 今なぜナノテクノロジー
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走査トンネル顕微鏡に代表されるナノスケールの観察、加工、原子分子操作技術が実現してきた。また、情報(プログラム)に従った自己組織化現象が利用され、生体に近い高機能物質が創成されるようになった(ボトムアップ)。 |
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ITを支えるべき半導体デバイスサイズの物理的限界を解決する手段が切望されている。その解決のキーテクノロジーが極限ナノ加工である(トップダウン)。 |
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この原子・分子スケールにまで微細加工する技術(トップダウン)と、原子・分子を組み上げて物質、材料をつくる技術(ボトムアップ)の融合により、ナノテクノロジーの新しい世界が拓けつつある。【図1参照】 |
3.重要課題
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極限ナノ加工(トップダウン)および原子・分子組み上げ(ボトムアップ)を融合する"究極の極微プロセス"の開発と推進。 |
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生体の持つ優れた機能に学び、情報(プログラム)を駆使したデザインにより生まれる、人と環境に優しい新材料、デバイス、システムの創成。 |
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ライフサイエンス、通信情報、環境の諸問題解決に新しい局面をひらくキー技術としての役割を果たすこと。ナノテクノロジー産業応用を大きく展開すること。 |
4. 「産業科学ナノテクノロジーセンター」構想
(1)産研で推進する意義(歴史) ナノテクノロジーの基盤技術となる重要な要素研究に関し、高いポテンシャルと業績を有する。
●ナノテクを実現するためのプロセス技術
◎量子ビームによる超微細ナノ加工技術
◎極限制御積層技術による原子・分子の組み上げ技術
◎原子・分子の自己組織化技術、超分子合成技術
◎バルク微細組織制御技術
●原子・分子・ナノレベルのキャラクタリゼーション技術
◎透過電子顕微鏡(TEM)による金属ナノ粒子、無機複合材料のナノ構造解析
◎走査プローブ顕微鏡(SPM)によるDNA解析技術
◎量子ビームの発生と計測応用技術
◎生体機能解析技術
●ナノテク研究を支え、指針を与える科学と技術
◎ナノ関連情報・知能システムの充実
◎ナノマテリアル物質設計法の開発
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これらを駆使して、今まで
1. 量子ビームプロセスと極微細ナノプロセスの確立
2. 巨大物性を持つ機能調和人工格子の創成
3. 光エネルギー変換超分子の設計・合成
4. 新規ナノマテリアルの創成
5. 生体ベクトル機能性の解明
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などにおいて、多くの業績を上げてきた。
上記の要素技術と業績を有し、"生体、情報、材料"の各研究分野が融合したユニークな研究所が産研である。
(2)新センターの目的
1. 産研で生まれた数々の業績のうち、極限ナノ加工(トップダウン)と原子分子組み上げ(ボトムアップ)の融合によるナノテクノロジーに特化した研究を格段に推進するために、センターを設置する。
2. 実際の応用, 企業との連携を意識したナノデバイス・システム作製、特性評価を通してナノテクノロジーの産業応用を図る。
(研究内容 )
【図1、図2、図3、図4参照 】
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極限ナノ加工(トップダウン)および原子・分子組み上げ(ボトムアップ)を融合し、"究極の極微プロセス"を開発推進する。
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2.
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この"究極の極微プロセス"を用いて、「人工生体情報材料」に代表される、 五感センサ・脳型デバイス、単分子素子集積デバイス、超分子、ナノバイオデバイス、環境調和ナノマテリアル、テラビットナノスピンエレクトロニクスの創成 と産業応用を図る。 |
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基盤技術の構築 |
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・ファブリケーション :量子ビームによる極限ナノ加工と原子・分子組み上げ技術
・ キャラクタリゼーション:原子分解能電子顕微鏡、1分子解像度を持つ走査プローブ顕微鏡、ナノプローブ分光、量子ビームによるナノ計測・診断 |
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これらを支えるナノテクノロジー情報データベース、ナノバイオデータマイニング、ナノマテリアル・システム設計プログラムの開発 |
なお、産業科学研究所の各部門では、産業に必要な先端的事項で、材料、情報及び生体に関する総合的な研究を行い、この総合的かつ萌芽的研究と連携をとりながら、ナノテクノロジーに特化した先端的研究をセンターにおいて格段に進めて行く。(3)期待される成果、発展
【図5、図6、図7、図8参照 】
1. 30nm以下の量子ビームナノファブリケーションの実現
2. ナノ制御された高機能"生体情報材料・システム"の実現
(a) 人にやさしい超五感センサ、脳型デバイス
(b) テラビットナノスピンエレクトロニクス
(c) 既存の材料を遙かに凌ぐ超高機能ナノコンポジット
(d) 無公害ナノ実装技術
(e) 生体部品を凌駕する超分子、単分子素子集積デバイス
(f) 分子モーター、ピンポイントドラッグデリバリーシステム
(g) 超高機能ナノバイオチップ
(h) ナノバイオデータマイニングの体系化 3. ナノテクノロジーの産業への技術トランスファーの促進
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