大会長ご挨拶

日本バイオイメージング学会は1991年に設立された国内外で唯一のバイオイメージング分野の学術団体であり、医学・薬学・農学・生命理工学等の幅広い分野にわたって先端的な研究を展開し、各分野の発展に大いなる貢献をしてまいりました。生命体を対象としたイメージング機器、イメージング用蛍光・発光プローブ、イメージング法の開発ならびにその応用に関する理論あるいは実験研究を進め、生命体の分子・細胞・組織レベルのメカニズム解明を行い、ひいては病態の診断や治療に役立たせることを目的として精力的な活動がなされております。

2023年はBE AMBITIOUS!をスローガンに掲げ、第32回日本バイオイメージング学会学術集会を11月3日(金)~11月4日(土)の会期で北海道大学学術交流会館にて開催する運びとなりました。本学術集会では、特別講演を2件とシンポジウムを4件、ポスター発表会を開催します。特別講演では小川美香子博士(北大薬)にPETイメージングについて、また杉琢磨博士(広大総合生命)にライトフィールド顕微鏡についてご講演頂くと共に、シンポジウムでは神経科学、生体力学、物質と生体の共生、ミクロとマクロを同時に観察するイメージング手法、に関する最新・最先端の研究成果について第一級の先端的な研究をご講演頂く予定です。

また、ポスター発表会では、優れた研究発表に4件の研究奨励賞を授与します。11月5日(日)には、高校生・大学生・社会人・会員・一般市民を対象とした公開講座を開催し、天野麻穂博士(北大医)と永井健治博士(阪大産研)にそれぞれ「蛍光バイオイメージング技術を用いた薬効評価法」の社会実装を目指す北大発ベンチャーHIRO社」、ならびに「自発光植物技術の社会実装を目指すLEP社」に関してご講演頂きます。さらにその後、北海道大学医学部や遺伝子病制御研究所、北海道大学ニコンイメージングセンターの最先端イメージング機器の見学会を実施します。

11月の札幌は黄葉真っ只中の美しい季節ですが、初冬の気配が漂い始め、朝晩は肌寒いです。
参加者の皆様と学会前後も含め早朝から深夜までとことんバイオイメージングの進歩に触れ、AMBITIOUSなディカッションを展開し、肌寒さを吹き飛ばしたいと思います。
皆様が存分に楽しんで頂ける魅力満載の学術集会になるように実行委員会一同で準備を進めています。
多数の演題応募とご参加をお待ちしております。

2023年5月吉日