第87回(平成30年度第1回)産研テクノサロン
微生物のバイオテクノロジー

日時: 2018年5月11日(金) 13:30~18:30  

会場: 大阪・梅田 富国生命ビル4F まちラボ A  アクセス

        【住所】 〒530-0018 大阪市北区小松原町2-4

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【プログラム】

13:30-13:40 開会挨拶

               大阪大学 産業科学研究所 教授 菅沼 克昭
<講演>

13:40-14:20 微生物異物排出ポンプの異物を認識するからくり

               大阪大学 産業科学研究所 名誉教授・特任教授 山口 明人

 異物排出ポンプは細菌の多剤耐性の大きな原因の一つとして問題になっています。このポンプは、化学構造的に関連性のない非常に幅広い薬物・毒物を排出しますが、他方で、細菌にとって有用な物質は排出せず、阻害剤に対しても厳密な特異性を示します。私たちは世界に先駆けてグラム陰性菌多剤排出ポンプのX線結晶構造を決定し、幅広い基質を認識しつつ厳密な特異性をも示すこのポンプの特異な立体構造とその作動機構を解明してきました。

14:20-15:00 細菌情報伝達を標的とする抗生物質の開発

               大阪大学 産業科学研究所 招へい教授 内海 龍太郎

 抗生物質は病原細菌による感染症の治療になくてはならない薬剤であるが、各抗生物質に対する薬剤耐性細菌の出現や近年、腸内細菌叢(マイクロビオーム)に及ぶす2次的な健康被害が報告されている。我々は、これらの抗生物質の欠点を克服する薬剤として、細菌情報伝達に主要な役割を果たすヒスチジンキナーゼ(リン酸化酵素)阻害剤の開発を行ってきた。その結果、細菌情報伝達を阻害する3種の新規抗生物質(walkmycin, signermycin, waldiomycin)を見出した。本講演では、これらの新規抗生物質の作用と応用について述べる。

15:00-15:20  休 憩(20分)

15:20-16:00 細菌クオラムセンシングシグナル産生酵素標的とする阻害剤探索

               大阪医科大学 講師 石井 誠志

 細菌はクオラムセンシングと呼ばれる情報伝達経路を介して相互にコミュニケーションを取っています。この経路は、バイオフィルム形成をはじめ様々な病原因子の発現を制御している事から、難治性感染症に対する新たな創薬標的と考えられています。私達は、最近ハイスループットスクリーニングにより、ミュータンス菌(虫歯菌)のクオラムセンシングシグナル産生酵素を阻害する低分子化合物を見出したので紹介させて頂きます。

16:00-16:40 次世代新規抗生物質の探索 “微生物その魅力と可能性”

               微生物化学研究所 部長 五十嵐 雅之

 近年、薬剤耐性(AMR)は世界の公衆衛生や世界経済に対する大きな驚異として捉えられるようになり、WHOは国際社会にワンヘルス・アプローチに基づく世界的な取り組みの必要性を訴えている。しかしながら、抗微生物薬の創薬に関しては多くの企業がすでに研究開発から撤退しており、新規抗菌薬のパイプラインが枯渇してきているのが現状である。この理由の一つに創薬ターゲットや新規骨格の探索が難しいことが挙げられている。世界がAMR問題に直面した今日、新規構造や新しい作用機序が期待される天然物の魅力と可能性が再認識されており、天然物創薬に寄せられる期待は増加している。本講演では、微生物化学研究所で進められている天然物創薬の取り組みについて紹介する。


<親睦交流会>

17:10-18:30 情報・意見交換 (会場:ルームF )



【フライヤー】 第87回産研テクノサロン.pdf

*プログラムは都合により、時間、内容に変更が生じる場合があります。

【参加費】

親睦交流会は 3000円/人※  ※産研テクノサロン会員は無料


【主催】 大阪大学 産業科学研究所 

【共催】 一般財団法人 大阪大学産業科学研究協会

【連絡・問合せ先】