2024年9月11日(水)、大阪大学中之島センターにて、第5回目となる「産研・工学研究科 定例記者発表」を開催いたしました。
本定例記者発表は、本学大学院工学研究科(以下、工学研究科)と合同で、2か月に1回のペースでの定期開催を予定しており、研究成果の積極的な情報発信によるパブリシティの向上を目指しております。
第5回目の今回は、接合科学研究所を交え、3部局合同にて発表を行いました。
今回の産研からの登壇は、鈴木 孝禎 教授で、「エピジェネティクス制御で切り開く創薬の未来」をテーマに発表を行いました。 この発表内容は9月4日(水)にプレスリリースされたものです(プレスリリースはこちらからご覧いただけます)。
鈴木教授は、DNAの塩基配列の変化に依存しない遺伝子発現制御機構「エピジェネティクス」を制御することで創薬を目指す研究を進めており、今回の発表では、がんやアルツハイマー病など様々な疾患を引き起こすことが知られているエピジェネティクスの異常に関して、がん細胞を正常細胞に変える分子など、「未来の薬」と期待されるエピジェネティクス薬を紹介しました。
また工学研究科からは、大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻 (工学研究科未来戦略室長) の中野貴由教授より「3D プリンティングの革新&拠点化で「近未来型超カスタム社会」を実現へ -医療デバイス、培養肉、航空宇宙材料、洋上風車など3DP 研究の最前線-」というテーマにて、現在、培養肉の万博出展でも注目されている3Dプリンティングの技術の、骨質医療対応デバイスの臨床応用、航空宇宙材料や機能性触媒など多彩な研究の紹介を中心に、3Dプリンティング研究の最新情報について説明を行いました。(発表の概要はコチラ)
接合科学研究所からは、塚本雅裕 教授より、「青色半導体レーザを用いたマルチビーム積層造形法による窒化アルミニウム基板への純銅皮膜形成技術の開発」というタイトルで、DOWAホールディングス・島津製作所と共同開発した、窒化アルミニウム基板に対する純銅の直接接合を達成した革新的技術を紹介しました。(発表の概要はコチラ)
この定例記者発表は、大阪大学の中でも特定の分野に縛られることなく「産業に必要な自然科学の基礎と応用」の研究を実践している産研と、約170の研究室を擁し、工学のあらゆる分野を網羅している工学研究科の両部局でタッグを組み、今後社会課題解決につながる最新の研究成果をより効果的に、リアルタイムで発信しております。メディア関係者の皆様と産研・工学研究科のよい架け橋となれるよう、引き続き情報を発信していきますので、今後ともぜひお気軽にご参加いただけましたら幸甚です。
(産研 広報室)