2026年1月28日(水)、大阪大学中之島センターにて、今年度最後となる「産業科学研究所・大学院工学研究科 定例記者発表」を開催しました。本記者発表は、産業科学研究所(以下、産研)と大学院工学研究科(以下、工学研究科)が合同で隔月開催しているもので、研究成果の積極的な情報発信を通じて、大学のパブリシティの向上と社会との接点の強化を目指しています。
コンクリート製インフラを非破壊・高速・正確に診断!
ハンディサイズの鉄筋スキャナを開発
産研|千葉教授
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2025年1月21日(水)に発表したプレスリリースのとおり、千葉大地教授と協栄産業株式会社らによる研究グループは、千葉教授が独自に開発した「永久磁石法」を活用し、コンクリート内部の配筋状況を非破壊かつ高速・高精度に可視化できるハンディ型鉄筋スキャナを開発しました。
本装置は、コンクリート表面をモップ掛けのようになぞるだけで、内部の鉄筋配置をマッピングできる点が特長です。重量は約2.5kgと軽量で、現場での取り回しにも優れています。
今回、量産販売に先立ち、本研究グループは開発したハンディ鉄筋スキャナのプロトタイプを初公開するとともに、実機を用いたデモンストレーションを実施しました。当日は、共同研究先である協栄産業株式会社の同席のもと、実際の使用イメージや計測性能が紹介されました。
生成AIとデジタル技術による"次世代海事ものづくり"への挑戦
工学研究科|牧教授・一ノ瀬准教授・辰巳准教授
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工学研究科からは、先進海事システムデザイン共同研究講座(阪大OCEANS)の一ノ瀬康雄(特任准教授・常勤)、ならびに地球総合工学専攻 船舶海洋工学部門の牧敦生教授、辰巳晃准教授が登壇しました。
海上保安能力の強化が求められる中、大阪大学OCEANSでは、生成AIとシミュレーション技術を融合し、船舶の設計から建造までを一体的に扱うデジタル基盤の構築に取り組んでいます。
本発表では、溶接力学シミュレーションやデジタルツインを活用した、造船現場に即した現場対応型ものづくり手法の探究に加え、産業界と連携しながら、将来的な建造プロセスの自動化・高度化(工作ロボット等への展開を含む)を見据えた研究の方向性について紹介されました。
この定例記者発表は、特定分野にとどまらず、「産業に必要な自然科学の基礎と応用」を探究する産研と、約170の研究室を擁し工学のあらゆる領域を網羅する工学研究科がタッグを組み、未来社会を見据えた最新の研究成果を発信する取り組みです。今後も、社会課題の解決に資する研究をリアルタイムでご紹介してまいります。研究内容にご関心のあるメディア関係者の皆さまにおかれましては、ぜひお気軽にご参加いただければ幸いです。
今年度の定例記者発表は今回が最終回となります、次回は2026年5月下旬を予定しています。
(産研 広報室)

