大阪科学技術センター(OSTEC)が主催する「ネイチャー・インダストリー・アワード」に産業科学研究所の若手研究者2名が受賞されました。
本アワードは、自然の叡智の活用を研究する若手研究者に、発表の機会創出や実用化につなげる支援を行うと共に、優れた研究を表彰するものです。
2016年11月30日に「第5回 ネイチャー・インダストリー・アワード」の発表会・表彰式が開催され、2017年1月20日の日刊工業新聞に掲載されました。
「第5回 ネイチャー・インダストリー・アワード」
●日刊工業新聞社賞：セルロースナノファイバー材料研究分野 古賀 大尚 特任助教
「樹木繊維の道管構造を用いた高効率「ペーパーリアクター」の開発」
（受賞された研究内容について）
樹木の道管構造をもとにあらかじめ触媒を固定化した植物繊維を紙抄きすることにより、「紙の触媒リアクター：ペーパーリアクター」を開発しました。
これにより従来の触媒リアクターと比べ高効率な連続フロー化成品合成を実現しました。
古賀大尚特任助教の関連リンク：
・紙を用いて化成品を"高効率"に合成
・古賀大尚特任助教の研究ホームページ
・セルロースナノファイバー材料研究分野のサイト
●特別賞：医薬品化学研究分野 開發 邦宏 特任准教授
「酵素を用いたカテキン脂肪酸エステルの合成と感染症対策部材への応用」
（受賞された研究内容について）
酵素反応を用いてカテキンに脂肪酸を立体選択的に導入する手法を開発しました。さらに、カテキン脂肪酸誘導体をミセルに内包させて化学安定性を高め、ウイルスや細菌を効果的に不活性化する技術を開発しました。本研究成果を用いて感染予防マスクや空間除菌製品などが実用化されました。
開發邦宏特任准教授の関連リンク：
・新カテキン技術 「CateProtect」 (カテプロテクト ) 大学発ベンチャーで実用化
・空間中のウイルス・細菌を不活化する新カテキン技術を開発！
・医薬品化学研究分野 開發グループサイト