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大阪大学 産業科学研究所「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創パートナー登録 ―大阪・関西万博を共創パートナーとして支援―

発表のポイント

・2025年大阪・関西万博の共創パートナーとして産業科学研究所(産研)を登録
 (大阪大学としては大阪大学、SSIに続く3番目の登録)
・様々な分野にわたる未来技術と独自の産学共創プラットフォームの活用が可能に
・大学研究者と産業界を繋ぐ共創パートナーとしての活動に期待

概要

 大阪大学 産業科学研究所(阪大産研)は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(万博協会)が実施する「TEAM EXPO 2025※1」プログラムの共創パートナーに登録をいたしました。すでに大阪大学、社会ソリューションイニシアティブ(SSI)が登録を完了しており、大阪大学として3番目の共創パートナー登録となります。

 具体的には、2025年に開催される大阪・関西万博に求められる共創プラットフォーム形成のため、産研として、現時点において想定される以下の取り組みと支援を行います。

(1) 阪大産研が独自に持つ情報、量子、材料、ビーム、生体、分子、ナノテクノロジー分野の「先端科学」と「未来技術」を未来社会に実装・発信するための取り組み

(2) 社会課題解決主導型で未来社会を担う革新的なシーズ技術の実装先を見出すため、産業界および地域社会との相互理解と対話を促進するための取り組み

(3) 阪大産研が80年余りにわたり外郭団体と培ってきた独自の産学共創プラットフォームを通じて、未来社会の課題解決の障害を乗り越えるための検討の場づくりの支援

(4) 阪大産研が持つ日本国内の多様な共同研究・共創ネットワークはもちろんのこと、オープンイノベーションの先進的担い手であるベルギーimec、オランダ・グローニンゲン大学などの海外研究機関・大学などを核とした多数の国際連携実績を活用し、共創の成果等を世界に向けて発信

共創パートナー登録の背景

 産業科学研究所は、「自然科学に関する事項で産業に必要なものの基礎的学理及びその応用研究」を目的として、関西財界や産業界からの強い要請と支援で創設された総合理工学系大学附置研究所です。この理念に基づき、これまでも先端科学研究を基盤とした多数の産学連携や共創研究を進めて参りました。

 阪大産研では、2019年度から大阪・関西万博において何ができるのかという共創可能性の検討を開始し、2020年度からは所内を含む意見交換の実施や、研究所の経営企画部門である戦略室(室長:関野 徹 阪大産研所長)を主体とした本格的な検討を行い、「TEAM EXPO 2025」プログラムへ共創パートナーとして参加をするための準備を進めてきました。すでに研究所内では、個々の研究室単位による大阪・関西万博における共創の検討が進められていますが、大阪大学の附置研究所として「共創チャレンジ」を含む様々な取り組みを束ねるプラットフォームを構築し、多様なステークホルダーと科学者の共創を支援するための枠組み整備が課題となっていました。

本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)

 今回の共創パートナー登録により、これまで主たるパートナーであった産業界にとどまらず、多様なステークホルダーとの共創の輪を拡げながら、関西の研究開発機関として数多くの共創チャレンジとの連携を行うことが期待されます。また、大阪大学にとどまらず、阪大産研-東北大多元研-東工大研究院化生研-九大先導研-北大電子研によるネットワーク型共同研究拠点および附置研アライアンス研究活動や、多数の国際連携の展開として、TEAM EXPO 2025「共創チャレンジ」への参加や大阪・関西万博へ向けた取り組みとの連携およびサポートを阪大産研がハブとなって実施するなど、大きな拡がりを持った共創が期待されます。

特記事項

 今回の共創パートナー登録にあたっては、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会事務局を始めとする関係諸機関の多くの皆様との多数の意見交換ならびにご支援を得て実現することができました。

関野所長コメント

 今回の2025年大阪・関西万博は、阪大産研を育ててくださった大阪・関西を共創の場の主軸として、世界にかがやく未来社会の実現に向けた私たちの様々な研究成果や多くの方々との連携・共創の成果を、地に足の着いた技術を伴った形で示すことができる貴重な機会のひとつと考えています。大阪大学という枠にとらわれず、共創パートナーとして幅広い視点から、未来社会の実験場を通じて行われる様々なチャレンジや社会課題解決に向けた取り組みを皆さまと共創することで進めたいと思います。また、この取り組みを通じて大阪・関西万博のその先を見据えた共創へと繋ぎたいと考えます。

大阪大学における2025年大阪・関西万博への取組について

 大阪大学は、2025年の大阪・関西万博に向けて、「大阪大学2025年日本国際博覧会推進委員会」を立ち上げ、本万博のコンセプト「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現に向けて、全学をあげて大きく活動を展開しているところです。

 大阪大学としてもすでに、共創パートナーとして登録されておりますが、このたびの産業科学研究所の共創パートナー登録は、未来にむけて大阪大学が引き続き目指す「社会との共創」の姿勢を体現するものでもあります。

用語説明

※1 TEAM EXPO 2025
2025年に開催される大阪・関西万博に向けて様々な人々がチームとなり、多彩なチームと活動を展開し、万博だけでなくその先の未来に挑戦する参加型プログラム。個人やチームの活動を「共創チャレンジ」、法人や団体を「共創パートナー」として募集している。