12月17日(火)、家裕隆教授が岡山県立真庭高等学校にて講演会を実施いたしました。
本講演会は、去る11月20日(水)に大阪大学中之島センターにて行った「岡山県の高等学校と有機太陽電池を設置する実証プロジェクトを始動!」の記者発表で公表した、真庭高校食農生産科とのプロジェクトに先立ち開催されたキックオフイベントです。
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講演では、「農業用ハウスに適した次世代有機太陽電池の開発」をテーマに、太陽光エネルギーや太陽電池の基礎知識をはじめ、農業分野で社会課題となっているエネルギーや食料自給率、シリコン太陽電池によるソーラーシェアリングの問題点を挙げ、今回真庭高校に設置する「緑色光波長選択型有機太陽電池(以下OSC)」は、軽量・薄型で農業用ハウスの直接設置が可能であり、農地面積や収穫量に悪影響を与えずに地産地消システムの構築が実現できる点など、地球にも農地にもやさしい太陽電池としての先進性を解説しました。
会場となった真庭高校の体育館には、真庭高校の食農生産科および経営ビジネス科の在籍生およそ200人に加え、一般参加の真庭市内の農業従事者の方々にもお集まりいただきました。また終了後には、農業従事者向けに、食農生産科の農業用ハウスに設置されたOSCの見学会を行い、設置コストやエネルギー効率に関する内容など多くの質問が寄せられ、実際の農業従事者からの製品化に向けた期待値の高さが窺える、貴重な機会となりました。
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翌12月18日(水)には真庭市役所を訪問し、真庭市の太田昇市長に面会しました。
真庭市は、これまで民間企業との実証試験を重ねてきたOSCが初めて連携する地方自治体で、環境保全と経済発展の両立を目指した森林整備、木材・バイオマス産業の構築を推進しており、環境先進地域としてその名が知られています。
この日の面会では、家教授からOSCの研究開発の現状と今後の展望を説明し、太田市長からは地方創生のみならず地球環境保全の観点からも本研究にご興味をお寄せいただき、研究開発が一層充実・発展するよう、引き続き真庭高校を通じたご支援に前向きなお言葉を賜り、終始和やかな面会となりました。
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今回のプロジェクトおよび講演会を企画してくださった真庭市役所の産業観光部農業振興課の皆様、真庭高校の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
(広報室)