2024年7月23日(火)、大阪大学中之島センターにて、第4回目となる「産研・工学研究科 定例記者発表」を開催いたしました。
本定例記者発表は、本学大学院工学研究科(以下、工学研究科)と合同で、2か月に1回のペースでの定期開催を予定しており、研究成果の積極的な情報発信によるパブリシティの向上を目指しております。
今回の産研からの登壇は、フレキシブル3D実装協働研究所 陳伝彤(チン・テントウ)特任准教授で、「パワー半導体モジュールの社会実装を一気に加速!高信頼性、材料コスト削減を実現する銀とシリコンを用いた新接合材」をテーマに説明を行いました。 この発表内容は7月17日(水)にリリースされたもので、株式会社ダイセルとの共同研究の成果となります(プレスリリースはこちらからご覧いただけます)。
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電気自動車(EV)の普及に欠かせないパワー半導体には、高温環境下での構造破壊の課題がありますが、今回新開発された素材(銀とシリコンの複合焼結材料)を用いることで
・パワー半導体の長寿命化
・構造の信頼性向上
・材料コストの削減
につなげることが期待できます。 従来材料(銀のみを使用した接合材料)と比較し、パワー半導体実装構造の寿命は約2倍に向上しており、EVへの応用をはじめ、パワー半導体モジュールの社会実装の加速につながり、脱炭素化社会に大きく貢献できることが予想されます。
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また工学研究科からは、応用化学専攻の佐伯昭紀教授より「一元化・オートメーション化・迅速化の三拍子を備えた次世代太陽電池開発手法」について説明が行われました。(発表の概要はコチラ)
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この定例記者発表は、大阪大学の中でも特定の分野に縛られることなく「産業に必要な自然科学の基礎と応用」の研究を実践している産研と、約170の研究室を擁し、工学のあらゆる分野を網羅している工学研究科の両部局でタッグを組み、今後社会課題解決につながる最新の研究成果をより効果的に、リアルタイムで発信しております。メディア関係者の皆様と産研・工学研究科のよい架け橋となれるよう、引き続き情報を発信していきますので、今後ともぜひお気軽にご参加いただけましたら幸甚です。
(産研 広報室)