令和6年度日本生化学会近畿支部奨励賞を山崎聖司准教授が受賞しました。本賞は、若手研究者の研究を奨励・推進することを目的に設けられています。
山崎 聖司 氏(大阪大学 高等共創研究院)
受賞課題:耐性菌感染症治療薬の開発に向けた細菌薬剤排出ポンプの研究
【山崎先生のコメント】
これまで人類と病原細菌は、新たな抗菌薬開発と新たな耐性菌出現という‘いたちごっこ’の戦いを長い間続けてきましたが、近年になって人類はこの戦いに負けつつあります。
特に細菌の多剤耐性化の原因として、様々な薬剤を菌体内から菌体外へと排出する細菌のもつタンパク質である、薬剤排出ポンプが注目されています。パンデミックを起こし得る耐性菌感染症の早期克服に直結するものとして、当タンパク質の作動および阻害機構に関するこれまでの研究成果を高く評価いただきました。
現在、当研究成果をもとに製薬企業と新薬開発を進めており、実際に複数の候補化合物を見出すことができています。早期実用化に向けて改良を進め、耐性菌パンデミックの回避に大きく貢献していきたいと考えています。
【日本生化学会近畿支部学会HP】
https://www.jbs-kinki.com/award
【生体分子制御科学研究分野(西野研)HP】
https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/organization/thi/thi06.html